素材にこだわった温もりのある住まい

 

今回訪れた I様 は駅から程近いマンションの最上階部分、オーナー邸に住まわれています。

輸入建材を使った建築や不動産のお仕事をされていることから、

ご自身でマンションの外観から内装、ご自宅のプランまですべてを考えて作られました。

お住まいにはご夫婦とお嬢様お二人、奥様のお母様の5人で暮らしています。

 

ご家族の事を考えながら何度もプランを練り直し、居心地のいいお部屋が完成しました。

まずはダイニングルームからご紹介します。

 

 

廊下からダイニングルームを眺めたところです。

最初に目にするダイニングテーブルとシャンデリア、窓とのバランスが絶妙です。

窓は縦長のデザインを3つ配置しています。

 

 

チェリー材のダイニングテーブルは伸張式なので、お客様が大勢いらした際には

広げてお使いになります。

フローリングはブラックウォールナット材、壁は火山灰を使用したシラス壁、左手の引き戸は

カナダから直輸入されました。

シャンデリアはバカラ製で、飾りのクリスタルはイヤリングのように付け替え可能。

他にブルーのクリスタルもお持ちなので、夏には付け替え涼やかな雰囲気を楽しむそうです。

 

 

 

 

 

鉄筋コンクリート造のマンションのため、無機質な雰囲気にならないよう

温もりのある部屋をイメージしながら、内装の細部にまでこだわりました。

天井の梁を直線ではなくアーチ状にするだけで (大工さんに依頼して木材を削り、

カーブ部分を作ってもらったそうです!) 、包み込まれるような優しい空間になります。

 

 

梁下にあるガラスキャビネットの中のコレクション。

インテリアショップで展示していたリモージュ焼きのティーカップなどを

気に入り、譲ってもらったそうです。

お好きなカラーであるグリーンのティーカップには控えめなスズランのモチーフが。

きらびやかな物よりも、程よく上品なものがお好みです。

 

 

ベージュの大理石張りの壁には奥行きの浅いキャビネットを配置。

奥様は昔、華道をされていたので、お花をダイナミックに生けるのが

お上手です。絵を飾るよりも場が華やかになります。

 

 

窓は無垢材の窓枠に白い塗装を施したものを採用。 

アルミサッシでは味気ない雰囲気になってしまうため、

素材感とデザイン性を優先しました。

 

 

 

リビングルームにはクリスマスツリーとたくさんの緑が飾られ、癒されます。

無機質なテレビはなるべく目立たないよう、少し奥まった壁面に置いています。

 

 

 

お祖母様からお嫁に行く際、譲り受けた輪島塗りのセンターテーブル。

結婚後かれこれ25年の内に、一度塗り直し、上にガラス天板をのせて

大事にずっと使い続けています。きっとお嬢様の代へも引き継がれるのでしょう。

Valeo社のアームチェアーの生地と漆の柄のお色味が本当にぴったりです。

 

 

インテリアに溶け込んだ収納たっぷりのアイランドキッチン。

面材を真っ白ではなく、乳白色にしたので、お部屋にしっくり馴染み

すっきりとした印象です。 

 

 

キッチンで使用しているシンプルなペンダントランプもバカラのもの。

 

 

 

 

キッチンからリビングダイニングを眺めたところ。

すべてがすっきりと見通せる気持ちのいい空間です。 

 

 

 

リビングに続く廊下の造り付け収納。

雑多なものはすべて隠したいため、収納スペースはしっかりと確保しています。

その工夫があるからご家族で気持ちよく生活できるのでしょうね。

 

 

造り付け収納の内側の棚は、百貨店でオーダーして作ったもの。

食器棚として利用しています。 

 

 

空調機やスピーカーは天井に埋め込み式とし、

機器類はなるべく目立たないよう配慮されています。

 

 

お客様用のパウダールームへの入り口部分。

チェリー材のサイドテーブルにBAGA社のランプを飾り、

雰囲気のあるコーナーにしています。

 

 

 

パウダールーム側から眺めたところ。

 

 

 

お客様用のパウダールームでは、お花や小物をディスプレイするなど

奥様はゆとりを楽しむそうです。

洗面台の正面には家事スペースがあり、そこに普段用の洗面台と洗濯室を配置。

お仕事で遅くなっても洗濯物が気にならないよう、部屋干しが出来るくらいの広さがあります。

とても合理的なプランニングです。

 

 

 

トイレのタイルは床部分は平行貼り、腰壁部分は

設計士さんに依頼して斜め貼りにしました。

リズミカルな動きが出ています。

 

 

 

 

階段室とリビングをつなぐ廊下。正面奥はパウダールーム、左手奥はリビングルームへと続きます。

左手は主寝室、右手には二人のお嬢様の寝室を配置。

 

 

 

 

主寝室の2つのベッドの間に置かれたフロアーランプは

BAGA社のもの。

 

 

 
 
 

階段のアイアン製手摺は奥様のイメージを伝えてオーダーされました。

木製部分はインテリアショップで手摺に使用していたものを気に入り、

同じものをオーダー。木の部分はよく見るとアンティーク仕上げになっています。

右手の手摺部分には、お好きなモチーフの蝶が隠れています。

 

 

 

階段部分にはクリスマスリースを飾り、季節感を楽しまれています。

 

 

 
 

階段の踊り場にもしっかりと収納を確保。

 

 

 

3Fのエントランスホール。

床は白い大理石貼りにし、リビングとはまた違った

明るく高級感のある空間に。

左手の階段は4Fのリビングダイニングへと続きます。

 

 

 

 

違う角度から眺めたエントランスホール。

片開きのレースカーテンが柔らかい印象を与えます。

右手のお部屋には奥様のお母様が住まわれており、

上下階で分けて、ほどよい距離感で生活されています。

 

 

エントランス部分。 

ブラケットの温かい灯りがお部屋へと誘います。

 

 

 

エントランスの壁に取り付けた手摺も階段とお揃いの

アンティーク仕上げ。小さな部分にもこだわって作られています。

 

 

 

とても朗らかなご夫婦で、お話しを聞いていると、優先順位をしっかり決めてから

物事を考えていくのがお上手なのが分かります。

家を作る際には、細々と決めたり考えたりする事がたくさんある中で

ゆずれる部分とゆずれない部分をはっきりさせることが大事になってきます。

おふたりは、まず第一に温かみのある家をイメージしつつ、人から見える部分と見えない部分を

しっかり分けてお部屋をプランニングされました。

そしてご家族にとって重要なリビングダイニングは広すぎず、ちょうどよい大きさに作りました。

それから収納スペースをしっかりと確保するなど機能面を考え、使う素材や家具、照明など

内部にこだわりました。

 

ご家族やここに集うご友人達にとって心地よい住まいになられたと思います。

 

この度は取材にご協力頂きましてどうも有難うございました。

 

 

( アビターレ取扱い商品 )

・マルケッティ社

 ダイニングテーブル TC182

 サイドテーブル TC085

・Valeo社

 アームチェアー Papier

 パフ Papier

・Mobil Sedia社

 ベンチ MS.710-E

・BAGA社

 テーブルランプ、フロアーランプ

その他小物など