Libreria | 壁面収納家具リブレリア

リブレリアストーリー

北イタリア ベネト地方のチッタデッラにある家具メーカー マルケッティ社。
今でも中世の面影を残し、城壁に囲まれた人口2万人たらずの小さな町。
この古くから家具づくりの盛んな町で
ジャンニ・マルケッティは伝統的な家具のメーカーをはじめました。

たくさんの家具の中でもリブレリアシリーズの開発は簡単なものではありませんでした。

イタリア語で「本屋」「書棚」などを意味するこのシリーズは
1983年、最初のプロットタイプがつくられます。

それまでにも、いくつかのモジュールをつなぎ合わせてつくるリブレリアは存在
しましたが当時の伝統家具製作の分野では、1cm単位でサイズオーダーを可能に
する技術もそれを自在に操れる職人も非常に限られていました。

しかし、どんな困難な状況にも挑戦し楽しんでしまうジャンニは
彼の納得のいくシステムを手探りで追求しはじめます。


さまざまな木材で幾度も試作を繰り返し、
ついにアルダー材を使用したプロットタイプが完成します。
リブレリアの縦横に走る構造材を1cm単位でサイズオーダーできる独自の
製法を生み出しました。アルダー材によってつくられた構造材は、
他の木材に比べてくるいがなく、また頑強でした。

ジャンニは「この商品はおもしろいが現実的には販売することは難しいだろう。」
としぶる友人たちを説得し、生まれたてのリブレリアを彼らのお店で設置、販売。
そこで改良を重ね実用性を高めていくのです。

1986年、ミラノのサローネ(国際家具見本市)にて完成したセミオーダー家具
リブレリアを発表。ジャンニの夢と愛情を込めたリブレリアは大きな反響を得ました。

ジャンニのリブレリアはお客様と打ち合わせをしひとつひとつ丹念につくられるため
大量生産ができません。古くはこうしてお客様と職人が意見をかわし家具を創り上げ
ていく風景がイタリアのあちこちであったに違いありません。
残念ながら今日では規格通りの家具を製造するだけの家具メーカーが増えています。
そんな中父ジャンニの他界した後もお客様の希望にあった家具をつくるという頑固な意思を受け継いだ
愛娘ジョルダナ・マルケッティは、素材感があり伝統的な落ち着きを保ちながら、
現代人の生活スタイルを考慮した普遍的に末永く愛される家具づくりを続けています。