【イタリアの香りに誘われて】
懐かしいお客様からメンテナンスについてお問い合わせがあり、
その折にブログ取材の御協力を快く受けて頂きました。
実はこちらのお客様には、御新居が完成してまもなく『お客様お宅訪問』に
御協力頂いたのですが、その後もたくさんに家具をお揃え頂いておりました。
『Y.O様邸にお邪魔してきました。』
あれから14年程たち、お住まいになりながらご家族でじっくりと作り上げられた
インテリアを御紹介したいと思います。
閑静な住宅街、ヨーロッパを感じるようなレンガ作りのお宅です。
優しいピンク色のお花が奥様のイメージにぴったり。
玄関を開けるとアロマの素敵な香りと共に、印象的なシーンが目に入ります。
まさに以前のブログの通りです。
当時と大きく変わった事として、リビングに更にいくつかの家具を加えて頂き、キッチンにはリブレリアで収納棚をオーダー。
また絵画を増やして奥様のセンスの良さがたっぷり詰まったインテリアは完成形に。
そのほとんどがアビターレでお揃えになったもの。
時を経て、御子息様お二人は独立され御夫婦と猫ちゃんが二匹に増え、新たな4人家族としてお過ごしになっています。
それでは、お部屋ごとに御紹介致します。

玄関ホールより大きな吹き抜けのあるリビング・ダイニングへ。

イタリア・ヴァレオ社のアームチェアー。美しい織生地と縫製技術の高さで定評のあるブランドです。
お客様は同じモデルで赤系と黄色系の生地を選ばれています。
昨今インテリアショップではあまり見られない正統派クラシック柄はウットリしますね。
中央には牡牛の革で作られたイタリア・バクスター社の風格あるソファー、アルフレッド。
100年はもつといわれる程風格たっぷりです。
カラフルなクッションが空間を温かい印象でまとめています。

そしてセンターテーブルはマルケッティ。ウォールナット材に象嵌模様が施されたクラッシックなモデルです。
奥様のお気に入りというキャンドルスタンドがアクセントに。

イエローのアームチェアーの上に見えるのはひょっとして?
そうです、愛猫のレニーちゃんです。以前のブログにも登場していました。
優雅なペルシャ猫のレニーちゃん、アームチェアーに座った姿が絵になりますね。御歳を感じさせずインテリアの一部のようです。

そして腰窓の下にマルケッティの飾り棚を新しくレイアウト。
下地の赤色が透けて感じられるアンティーク調の仕上げを選ばれています。
またテレビ台もお求め頂きました。4㎝の厚みがあるアルダー無垢材を使用したリブレリアです。
お宅の内装材がアルダー材なのでよく馴染んでいます。

実は、こちらのシンプルなモデルと並んで人気のあったテレビ台が
近々リユース家具に掲載予定です。皆様お楽しみに!
リユース家具予告【テレビ台TC300-Abi170D】


テレビ台横からリビング・ダイニングを拝見したところ。
朱色のキャビネットはマカオで。香港に6年間お住まいだったという事で、中国での思い出の物もたくさんお持ちです。
キャビネット横のお部屋はご主人様の書斎。
前回取材時には御納品が間に合わず御紹介できませんでしたが、リブレリアで
オーダーして頂いたデスクを長年お使いになっています。
収納する物、使い勝手を考えて何度も打ち合わせされたこだわりのプランです。
ご主人様の趣味のコレクションだったり愛着をもってデスクを御愛用いただいております。
ここで宣伝をさせてください…(笑)
最近では自宅でお仕事をなさる方も増えたと思いますが、このように機能的かつ
風合いの良いデスクがあると、自然と仕事もはかどるのではないでしょうか。
現在下記リブレリアデスクをリユース家具で御紹介中です。
写真はマルケッティの新品在庫FG680を合わせています。
ダイニングへ戻りましょう。
ゆったりと置かれたダイニングセットはフランスのアンティーク製。
香港でお求めになったキャビネット、奥様が20代の頃一目惚れしたというキリムを敷いて。
出会いは様々ながらお好きなテイストで調和したインテリアです。
窓にはオレンジのトリミングが綺麗なドレープの豊かなカーテン。
クリーム色の壁との相乗効果でイタリアのヴィラのような雰囲気ですね。

御新居のインテリア計画の際、リビング・ダイニングルームのカーテンスタイルもアビターレがご提案した物ですが、このカーテン生地は元々子供部屋用として
販売されていたものでした。初めは斬新なデザインに驚かれたようですが、
大ぶりな焦げ茶色のタッセルや工夫した仕立てでご満足頂いています。
ダイニングの足元にいたのは、最近新しく家族に加わった元保護猫のシロくんです。
こんな素敵なお家に来て本当に幸せですね。
ダイニング奥のキッチンです。
クリーム色の壁に映えるホワイトのキャビネット。天井のアーチがまたイタリアのよう。
ダイニングとキッチンのシャンデリアはお客様がお求めになったアンティーク。天井に映る影が素敵ですね。
お住まいになられてから数年程経って、キッチンに収納を増やしたいというご希望でリブレリアでキャビネットをオーダーされました。
ウォールナットの扉に象嵌細工が施された味わい深いキャビネットです。
本体の色はグレーを選んで空間に遊び心をプラス。

シロくんも快適なお住まいにうとうと。
ダイニングからリビングを見たところ。お二階が見え温かみのある木材の手すりが見えています。
今度はお二階へお邪魔してみたいと思います。

リビングを出て玄関ホールへ。
階段の手すりも床も全てアルダー無垢材です。お住まいに一貫して感じられる心地良さは、このような素材感がポイントなのかもしれません。
お住まいになられるうち、絵画も増えました。
階段左手はパウダールーム。シックなクロスが素敵です。

階段右手にはアビターレでお求めになったイタリア・ジョヴァンニーニ社の手彫りの額が飾られています。
立体感あるこの繊細な装飾、色の美しさ。卓越した職人の技を感じます。
最後のアビターレループで御購入できる商品の宣伝になりますが、
ジョヴァンニーニ社の木彫のブラケットを2種類現在取扱中です。
2階吹き抜けからリビングを望んで。


広い空間に家具がバランスよくレイアウトされています。
カラーコーディネートも素敵ですね。賑やかなご家族の団らんが目に浮かぶような温かな空間です。
寝室も拝見させて頂きました。
こちらもお好きなテイストでまとめられたエレガントな空間でした。
写真では少しわかりにくいのですが、壁は奥様のご希望で淡いパープルに塗装。
そしてクラシカルな家具とシャンデリアです。カーテンは焦げ茶を選んでシックに。


お部屋を出ると、先程は気が付かなかった吹抜けに大きな猫の絵画が。
今にも飛び出してきそうな黒猫です。こちらは旅先で見つけられた日本画。
どうしても、と思い、大きくて重いのも構わず大変な思いをして持ち帰られたのだとか。
笑顔の優しいチャーミングな奥様、実は大変な情熱家でもいらっしゃるようです。

そして最後に、もう一つご紹介したい絵画があります。
それがこちら。

吹抜け正面に飾られた『泰山木 Magnolia.G』と名付けられたこの作品。
実はアビターレの元スタッフ・出久根ちせさんの作品です。
出久根ちせさんは、日本の美術大学卒業、イタリア・フィレンツェでインテリアデザインを学ばれ、帰国後はアビターレのスタッフとして活躍されました。
アビターレ時代には、こちらのお客様の御新居の計画にも携わっていました。
当時の懐かしいプレゼンボードも記録に残っています。

そしてアビターレを辞められた後、アーティストとして活動されています。
2016年にはアビターレショールームで『Fiore Fiorito~花の音色~』と題した作品展が行われ、マルケッティ家具と絵画のコラボレーションを多くの方にご覧頂き大盛況でした。
その中でもひときわ大きく、エントランスからすぐ見える場所に飾られていたのがこの作品です。

作品展にいらっしゃったお客様は、「これは」と、この絵画をお求めになりました。
大きな絵ですので、どこに飾るかいろいろとお考えになったと思います。
実は絵画に描かれている泰山木は御存知かもしれませんが、かなり大きな木で
高さ20メートル位になる事もあるそうです。
そしてその白い花は、出久根さん曰く
「6メートル位の所に咲くので、この壁がぴったりです!」と。
ご新築以来、 こちらの壁に照明は用意されていたものの何も飾られていませんでした。
いつか出会う作品を待っていたかのようです。本当に運命のような出会いでした。
私達が伺った日も光を受けて泰山木が光っていました。
泰山木のお花は香りが良いので香水や化粧品等の原料にもなっています。
マグノリア、の名前で御存知の方も多いと思います。
だから、このお宅にお邪魔した時から良い香りが漂っていたのですね!

寝室に飾られたこちらの作品も出久根さんのものです。
フリージアとトルコ桔梗。額装もこちらのお部屋にぴったりです。
余談になりますが…
実は出久根さんと私(山神)は、同じ時期にフィレンツェに滞在していました。
あの小さな町で不思議と知り合う事がなかったのですが、面白い事にアビターレのこの作品展で出会う事ができました。これもアビターレが繋いだ不思議なご縁でした。
辻本共アビターレループの名前の由来にも言霊があるかもしれないと、閉店後もこうしてお客様よりお元気なお声をいただけるのも幸せだなと話しています。
今回、取材に御協力いただいたお客様にも心より感謝致しております。